お七夜(おしちや)の手順や命名書の書き方

お七夜(おしちや)のお祝いの手順や命名書の書き方

お七夜・命名式

赤ちゃんのお七夜とは「命名式」「名付けの祝い」とも呼ばれる日本の風習です。
赤ちゃんとその子に付けた名前をお披露目し、家族や地域の人々、その土地の産神に報告する日とされています。
お七夜のそもそもの始まりや歴史(由来)は詳しくはわからないようですが、昔は現代のように医療も充実していなかったことからせっかく生まれた赤ちゃんも生存率が低く、誕生後の1週間を無事に経過すること自体がおめでたいことだとされていたことから、生後7日目の夜にお祝いを行うようになったという説が有力です。

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お七夜はいつなの?

お七夜・命名式の日数の数え方ですが、まず産まれた日を1日目として7日目の夜にお祝いをします。とはいっても生後7日目と言えば亜かゃんを産んだお母さんも今だ回復途中にあることがほとんどでしょう。病院で出産した場合などはまだ入院中かもしれませんね。7日目のお七夜はちょうどこの時期とぶつかってしまうことが多いので、昔からの風習とは行ってもまずお母さんの体調や回復状況を最優先にしてあまり日にちにこだわらないようにと言うのが最近の傾向のようです。

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命名と名付け親

赤ちゃんに名前を付ける命名には、家族や両親で名前を付ける方法と名付け親を頼む方法とがあります。人の名前は一生ついてまわるものですから、いずれの方法をとるにしても後々悔いの残ることのないようによく考えて付けるようにしましょう。
家族や両親など自分達で名前を付ける場合は、あまり好みに走ったりせず、周囲の客観的な意見にも耳を傾ける余裕が欲しいものですね。最近はどうにも通常の知識では読めないような奇抜な名前を付ける例がおおいようですが、名前を付けられた本人のこれからの事も考えてあまりにも奇抜な名前は避けるようにした方が良いでしょう。ことある毎に「どう読むのですか?」とか適当に読まれていちいち訂正するなどいやな思いをするのは子供本人であることを忘れないようにしましょう。

名付け親に依頼する時には、あまりにおまかせ過ぎると相手(名付け親)を困らせることにもなりかねないので、あらかじめ自分達でいくつか名前の候補を選んでおき、その中から決めてもらうなどの手順を踏む事でトラブルなくスムーズに決められるのではないでしょうか。

名付け親は、日常から尊敬している人や親族の中から人望のある人、あるいは専門家などに頼むのが一般的です。

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名付け親を頼まれたら

名付け親を頼まれた場合、名前が決まったら命名書を書きます。簡略式でも良いのですが、わざわざ名付け親を頼まれたことを考えるときちんとした正式な命名書の方が良いでしょう。
奉書紙に書く場合は、左の紙面に命名の日付を書き、中央に「命名者」と書いて自分の名前を書き入れます。
従来は上包みをした命名書を白木の台にのせ、鯛や鰹節などを添えて届け、お七夜の祝いに加わるのがならわしでしたが、最近は出産祝いの金品を添えて渡すだけといった簡略な方法をとることが多くなっています。その場合はお七夜には招待された時だけ出席するようにします。

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命名式での名前の書き方

正式な命名書の書き方

赤ちゃんの命名式での命名書の書き方ですが、簡略な方法もありますが奉書紙を利用するのが正式は方法です。
奉書紙を縦半分に折り、折り目を下にして三つ折りにしたものに書きます。
真ん中の誌面の中央に赤ちゃんの名前を大きく書き、右肩に父親の氏名と続柄を、左に生年月日を書き入れます。
左側の紙面には命名した日付(普通はお七夜の日付)を書き、中央より左にやや大きくご両親の名前を書き入れます。
これを三つに折って別の奉書紙で上包みをしたら表に「命名」と書き入れます。

正式な命名書
奉書紙に書く場合 上包みは省略しても良い。その場合は三つ折りにした表面に命名と書く。

簡略化した命名書の書き方

簡略な命名書にする場合は、半紙または市販の命名用紙を用います。
半紙・命名用紙の中央に大きく「命名 ○○」と赤ちゃんの名前を書き、左側に生年月日、右側に父親の氏名(もしくは夫婦連名)と続柄を書き入れます。

簡略化した命名書
簡略化した命名書

命名書の書式

●日付は年号を使用し、最後に「生」を付けます。
数字は漢数字(一・二・三・四・五・六・七・八・九・十)

例:平成三十年三月二十一日生

●子供の名前は名字は付けずに書き、名前の右側にふりがなを書きます。ふりがなは名前の漢字に対して均等割で書き込むのが一般的です。
「しゅ」や「しょ」など小さな文字が入る場合は、両方で1文字と数えます。

●両親の名前は、父母ともにフルネームで書くのが基本です。

例:父 山田 三平
母 山田 花子

父母で文字数か違う時は名前の頭文字の高さをあわせて書きます。
苗字の後に若干のスペースを空け、名前の文字数に関係なく頭の高さをあわせます。
通常は父、母の順に書き入れますが、逆でも問題ありません。

続柄を記入する場合は赤ちゃんの名前の上に小さく書き入れます。

命名書作成サービスも利用できます

いずれにしろ、毛筆を用い濃いめの墨で堂々と書くようにしましょう。ご両親が書く場合が多いでしょうが、見栄えにもこだわりがある場合は書道の上手な方に頼んで書いていただくのも良いでしょう。最近では通販形式で命名書を作成してくれるお店も数多くあるようです。グーグルなどで「命名書 作成」などで検索すれば複数ヒットします。費用(数千円前後が多いようです。)はかかりますがセンス良い命名書を作成してくれそうですよ。

命名書テンプレートダウンロードサービスがお手軽で簡単!

命名書をご自分で作成するにしても命名用紙は用意しなければなりませんね。どこかで購入(通販?)するのが普通でしょうが、今は「命名書テンプレート無料ダウンロードサービス」なるすごく便利なサービスがあるのです。これらのサイトから命名書テンプレートをダウンロードして皆様がお持ちのプリンターでプリントすると命名用紙ができあがります。以下に、命名書テンプレート無料ダウンロードサービスを行っているサイトをいくつか紹介します。

株式会社ササガワ(タカ印紙製品)

株式会社ササガワ(タカ印紙製品)命名書テンプレート
株式会社ササガワ(タカ印紙製品)命名書テンプレート

ワード形式(.doc)で標準的なテンプレートが10種類と、可愛いイラスト画像がダウンロード可能です。これらを組み合わせることで、個性的な命名書を作成することもできるでしょう。


マルアイ

マルアイの命名書テンプレート
マルアイの命名書テンプレート

こちらもワード形式(.doc)のテンプレートがダウンロード可能です。一般的な命名書に加えて、ミッフィーやディズニーのイラストを配置した可愛い感じの命名書も選択できます。お子様の写真を入れられるタイプのテンプレートもありますので、オンリーワンの命名書にする事もできるでしょう。


赤ちゃん命名ガイド

赤ちゃん命名ガイドの命名書テンプレート
赤ちゃん命名ガイドの命名書テンプレート

5種類のテンプレートが用意されています。ここはサイト上で赤ちゃんの名前や生年月日などの情報を入力することによって、記入事項がきちんと書き込まれた完成形のデータをダウンロードすることができるので、なおさらにお手軽カンタンと言えますね。ちなみにダウンロードデータはA4サイズのJPEG画像でした。


命名書.com

命名書.comの命名書テンプレート
命名書.comの命名書テンプレート

命名用紙テンプレートの他に無料文字素材がダウンロードできるのがこのサイトの特徴となっています。各素材の使い方はサイトに詳しく書かれていますのでよく読んでいただければどなたでも命名書を作成することができるでしょう。特に文字素材を使用すれば、非常に個性的なオリジナル命名書を作成できます。ダウンロードできるテンプレートファイルはエクセル形式(.xls)となっています。


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命名書の飾り方

せっかく用意した命名書ですからきちんと飾ってお披露目しましょう。

床の間のある場合

床の間のある場合は、命名書を三方にのせて床の間の中央に置くか、床の間の鴨居に貼ります。

神棚がある場合

神棚がある場合は命名書を三方にのせて供えるか、神棚の下方にある横木に貼り付けます。

マンションなどの場合

マンションなどにお住まいで、床の間も神棚もない場合は、家の目立つところへ貼ります。例えば、ベビーベッドの枕元の壁や柱、鴨居などに貼るのと来客にも分かりやすくて良いでしょう。

さて、飾った命名書をいつはずすかですが、時期は特に決まってないようです。一ヶ月など適当な期間飾ったらへその緒と一緒にして保管しておきましょう。

三方

神前や貴人に物を供える時などに使う、儀式的な台。四角な折敷(おしき)の下に胴がついていて、胴の前と左右に穴がある。

三方の一例です。
三方の一例です。
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名前が決まったら出生届も忘れずに

赤ちゃんの名前が決まったら、忘れずに出生届を役所に提出しましょう。
出生届の用紙を市区町村役場や病院で受け取り、同じ用紙に印刷してある出生証明書に医師や助産婦に出生の証明を記入してもらいます。
名前が決まったらこの用紙に必要事項を書き込み、産まれた日を第1日として生後14日以内に出生地などの市区町村役場に提出します。提出地には母子健康手帳と印鑑が必要ですので忘れないように持参しましょう。

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