お通夜に参列する時のマナー

通夜とは遺族や近親者、ごく親しい友人だけが夜通し故人に付き添って別れを惜しむためのものでした(仮通夜)。しかし近年、葬儀に参列できない人のために、友人・知人の弔問を受ける通夜(本通夜)も増えています。
最近は、ライフスタイルの変化から、お通夜といえば午後6時頃から始まり、数時間で終わらせる「半通夜」が一般的になってきています。

お通夜に参列する時のマナー

受付でのマナー

通夜会場には受付があるでしょうから、係の人に香典を差し出します。この時に「この度は誠にご愁傷様です」とひと言添えるとより気持ちが伝わります。

香典は表書きを先方(受付係の方)に向けて差し出します。

参列者名簿は、あとで香典返しなどを贈る時の参考にするものなので、記帳にあたっては氏名はもとより住所もきちんと記入するようにしましょう。

受付で名刺を差し出す場合は、左下を内側に折るか、お悔やみをひと言書き添えて出すようにします。

手荷物を預ける時

受付に手荷物を預ける時があると思いますが、手荷物が多くなりそうな時は風呂敷などを用意しておき、ひとまとめにして預けると係の方の手間も省けます。

通夜席でのマナー

通夜の席ではご遺族をはじめ故人と親しい方々が参列しています。しかし、いくら親しいからといっても、基本的なマナーは守らなければいけません。親しき仲にも礼儀ありです。
祭壇に向かって通夜席が設けられていますが、、棺に近い席の右側には血縁者が、左側は世話役や一般参列者の席になります。通夜の席順は葬儀の時ほどこだわらないことが多いのですが、年配者がいた場合は上座に座ってもらうなどの配慮が必要でしょう。

通夜にかける言葉(あいさつ)

通夜だけでなく弔事全般に共通しているマナーとして、私語は慎み、遺族へのお悔やみは黙礼か簡単なお悔やみ、例えば「このたびはご愁傷様でした」にとどめるだけで充分です。

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忌み言葉に注意

弔事の場合は、悲しい出来事ですので何気なく使う言葉にも心配りが必要なのはいうまでもありません。
遺族との対面や手紙を書く時、また宗教の違いによる表現上の注意もあるので慎重に使うようにしましょう。

忌み言葉の表現と置き換え方

重ね言葉

「かえすがえす」「かさねがさね」などは重ね言葉として
「不幸が重なる」ことを連想するため使ってはいけません。また、「繰り返し」「重ねて」などもさけた方がよい言葉です。

死をイメージする言葉

「死ぬ」「生きる」などの直接的な表現も避けた方がよいので、別の言葉に置き換えます。

  • 死亡:ご訃報、ご逝去、ご永眠
  • 生存中:ご存命中、ご生前
  • 生きている頃:お元気な頃

仏式の場合のタブー

「浮かばれない」「迷う」などは、故人の成仏を妨げる言葉とされていますので使わないようにしましょう。

神式・キリスト教式のタブー

「仏」「冥福」「成仏」などの仏教用語はさけた方がよいでしょう。

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仮通夜

人が亡くなると、故人を弔いあの世へ送り出すための儀式を行います。お通夜やお葬式がそれに当たりますが、その他にも仮通夜というものが存在します。

仮通夜

故人がなくなった当日の夜に、ご遺族やごく親しい方々があつまって過ごすことで故人を偲びゆっくりと過ごす時間を仮通夜といいます。
故人の体に邪悪な霊が寄りつかないように遺体を見守るという意味もあります。
お通夜やお葬式が始まる前の大事な時間ともいえましょう。

仮通夜の特徴

仮通夜は通夜とはいうものの本通夜とはかなり違う形式で行われ、参列者は親族や近親者のみで平服で行います。

仮通夜のマナー

平服でよいが落ち着いた服装で

仮通夜は親族や近親者のみで行われるため、普段着で参加することになるでしょうけれども、最低限の配慮は欠かせません。
キラキラ光るアクセサリーや派手な柄の服は避けるようにし、落ち着いた服を選んで着用するようにします。

レザーや喪服は厳禁

落ち着いた色合いであっても殺生を連想させるレザーの着用は厳禁です。また、正装がよいだろうと礼装を着ていくのも仮通夜の場合はタブーです。
仮通夜は故人がなくなったその日に行われるものなので、礼装で参加すると故人が亡くなるのを待っていたかのような印象を与えてしまうからです。
そんなの考えすぎではとお思いになるかもしれませんが、とても気にする方もおられることを考えて避けるようにします。

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